デュレーションとは、DTMでは音の長さをいいます。音譜の表示とは異なることもある、実際に鳴る音の長さです。
Synthesizer Vでは、歌声のデュレーションを自由自在に設定できます。
このデュレーションですが、私がSynthesizer Vの入力の際に気をつけていることを、書き残しておきたいと思います。
1つめは、ブレスです。
メロディを実際に歌ってみると、人間が歌う限り「息継ぎ」(ブレス)があります。
昭和の頃、駅に隣接するデパートがオープンする時のイベントで、デパートの名称を一息でどれだけ長く伸ばして言えるか…という企画があり、優勝者は17秒続いたと記憶しています。
歌においては、17秒も息継ぎなしでは持ちこたえられませんので、メロディの随所で息継ぎの空白時間が必要です。
Synthesizer Vは息継ぎなしでも延々歌い続けられますが、意図的に息継ぎするポイントの空白を仕込んでやると、あら不思議、ホッと安心する歌声になります。
ちなみにSynthesizer Vでは、歌詞に「br」と入力すると「スゥ~ッ」というブレス音になります。ただ、長さは変えられますがピッチは同一のようですので、何度も入れると耳障りになるかもしれませんので、適時の挿入がよいと思います。
2つめは、お尻のカット(縮める)です。
何のことか分からないと思いますので、図解します。
<図解> ※クリックで拡大します


上図の例では、「♪そ~・な・の・じゃ~」の「じゃ~」の音を3拍目から2分音符の長さで入力しました。
ここで、この「じゃ~」のお尻を16分だけカット(縮める)してやると、あら不思議、モッタリ感が消えてクールな感じになります。
よく、歌い終わりで最後の1音を伸ばすとき、どこまで伸ばそうか…といじるのですが、仕上げに16分短くカットすると、ボーカリストのそれっぽい雰囲気が出ることがあります。
ただ、カットの結果が曲に合うかどうかは時と場合によるので、必ず自分の耳でチェックするようにしています。
このデュレーションは、触り始めるとキリがないのですが、確実に歌声トラックのクオリティを向上させる可能性を秘めているので、時間の許す限り(自分が飽きない限り)トライしています。
カットの長さも本当は16分ではなくフリーで縮める長さを探った方が良いのですが、ほどほどの作業量にするため、大まかに16分でやっています。
そして、最後の3つめは、歌わせ方です。
Synthesizer Vに歌わせるときに、歌わせ方の良し悪しの基準と何にするか…ですが、私は自分だったらこう歌うという基準が一番手っ取り早いです。
ただ、これは自分が今まで歌ってきた積み重ねからしか捻りだせないので、あまり自由度も拡張性もないのですが、考え方を変えれば、これぞ私なりの表現の仕方となるので、まぁヨシとしておきます。
その昔、自分の声をレコーディングして自作曲のオケと合わせて再生した時の「なんだこれは…」という、理想との乖離による生々しいショックを味わうことなくボーカルの入った自作曲が作れるというのは、重い鉛のようなストレスから解放されるくらい開放的だと、今は願ったり叶ったりのツールに恵まれて幸せだなと、つくづく思うわけです。
歌声作成ツールのさらなる発展をお祈り申し上げます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
