寒水魚 《今日の一枚》

私は、作業に入る前、耳の体操としてアナログレコードを聴きます。

いつもはEP版(シングル)を聴くのですが、少し涼しくなったので、気分でLP版(アルバム)を聴きました。

今日の一枚は、中島みゆきさんの『寒水魚』です。

<寒水魚 中島みゆき 1982 キャニオン・レコード>

リリース当時、私は中学生でしたが、フォークっぽい歌が好みではなかったので、中島みゆきさんの楽曲を買い求めたりはしなかったのですが、40歳の頃か、FMラジオで「悪女」を聴いたときにナゼかこみ上げるものがあり、それ以来、中古のレコードを探して入手するようになりました。

CDリマスター版も出て、音質が向上した音源もあるようなのですが、当時のアナログレコードの音をそのまま聴くことに、何となくこだわっています。

中島みゆきさんといえば、月曜日深夜のオールナイトニッポンをよく聴いていましたね。楽曲からは想像できないテンションで喋る愉快な人だなと思いつつ、流れる曲を聴きながら眠りに落ちていたものでした。

午前3時近くのエンディングまで聴くことはなかったですが、番組の締めではリスナーからのシリアスな投稿への返事もして、キレイゴトで済ませる大人とは全く違う返答をする彼女は、当時の思春期世代のよき相談相手になっていたようです。

このアルバム『寒水魚』ですが、1曲1曲に作り込んだ愛情と熱情が感じられ、それらを1枚のアルバムに収めるという、作り手としても理想の1枚だと思います。

人により好き嫌いがあると思いますが、感性で綴った歌詞の世界と彼女が持つ広い声色の幅に、聴いてるうちにグッと引き込まれていき、心が揺さぶられます。

『寒水魚』というタイトルも美しいですね。派手じゃない曲も、しっかりと聴かせてしまうアルバム。ベスト盤のように息を抜けない構成も興味深いのですが、やはり、アルバムというのは、呼吸をするように行ったり来たりで、その人の楽曲の幅を聴かせるものだと教えてくれた今日の一枚でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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