今やDTMをやっている中高生も増えているそうで、私がダブルカセットデッキでピンポン録音をしていた時代とは比べものにならないくらい、作曲ツールの進化は目覚ましいものがありますね。
もしも、あの頃の私にDTMなどあったら、何をしていたのだろう…と思いを馳せますが、多分、今の自分と変わらぬことをチマチマとやっていたのだろうと思います。
さて、DTM環境の進化で、CubaseなどのDAW(デジタルオーディオワークステーション)を、様々な人がPCやMac経由で触れる機会も増えているのですが、ひとつ、私が長年の経験を踏まえて主張したいのは、「音楽制作ソフトは必ず対価を払って正規ライセンスを持った上で使用しましょう!!」ということです。
というのは、学生さんたちを中心にDAWのクラック版、つまり不正コピーソフトによる使用が広がっているらしいです。
出所不明のクラック版を使うのは、巧妙に仕込んだウイルスのリスクもあり、PCごと全部が吹っ飛んでしまう心配が立って心落ち着かず、作業どころではないと思うのですが…。
すでに縦横無尽にDAWを使える人がクラック版を使うとは考えにくいので、初心者が興味本位で手を出すのだろうなとは思いますが、確かに、お金のない中で、作曲環境を揃えようとしたのかもしれません。
ただ、私の経験から言うと、お金のない時は、お金をかけずに制作する方法を編み出す知恵を養った方がイイと思います。
DAWや周辺機器など、フリーソフトや安価なものは、機能が不十分で完成度が低くなってしまうのは仕方ないのですが、逆に機能が最小限だからこそ、操作上の基本の要点を突き詰めることができると思います。
その上で、次第にDAW環境をランクアップしたいという意思が働いたら、他の出費を抑えてまで資金を調達してランク上のDAW環境を揃えようとしますので、どっちにせよクラック版は不要なのです。
クラック版のDAWが、どこまで正常に動くのかは知りませんが、正規版でもDAW環境にトラブルは付き物です。(私だけか?)このトラブルを幾度となく乗り越えることで、エラー対処方法の「勘」というやつが養われます。この「勘」は何気に重要で、曲を生む・生まないの差が出ます。
クラック版のDAWで発生したエラーを追いかけても、本来あるはずのないエラーが発生しているのだと思うので、対処法の「勘」を歪めてしまうだけではないかと思います。これだけでも、DAWを使っていく人生には大損です。
DAWをとりあえず触ってみたいなら、フリーソフトでも体験版でも、様々な選択肢がある中で、何ゆえクラック版に走るのでしょうか…。
散々DAWや機材に「投資」してきた私としては、対価を揃える覚悟もないなら最初から手を出さないでもらいたいと言いたいです。クラック版を使うということは、手は出せたとしてもDAWを触る資格は無いということですからね。
この世の中、自分にちょうどいいもの・ふさわしいものが手に入る仕組みになっています。クラック版を使うなら、それがその人のふさわしいになってしまうでしょう。クリエイターの気概など、どこにも見当たりません。
「タダほど怖いものはない」とはその通りで、タダにしてくれた誰かの、何かしらの隠された目的があるはず…と思っていた方が、間違いないですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
