アナログレコードで耳の体操。
今日の一枚は、ハウンドドッグの『AMBITIOUS』です。
<AMBITIOUS ハウンドドッグ 1988 Mother&Children>

ハウンドドッグは、この時のメンバー時代が、ライブの動員数も一番のピークだったと思います。
1990年に武道館で15日間連続公演したのは、前人未到の伝説となっていますが、私もその中の1日、仙台から武道館へ駆けつけたものです。
当時の私は、シンセ鍵盤オタクだったので、この曲『AMBITIOUS』の作曲者であるキーボード担当の蓑輪さんの“コの字”型セットや立ち振る舞いをずっと見ていた記憶がありますが、シンセよりもピアノとハモンドオルガンを情熱的なアクションで弾き回す姿に圧倒されていました。
この頃に私が吸収した感覚が、その後何十年も、私の作曲アレンジに影響を与えたことは間違いありません。
さて、この『AMBITIOUS』ですが、当時の地上波TVで、初のエベレスト山頂からの生中継を果たした番組のテーマ曲で、イントロのシンセを聴くと『チョモランマ』の頂が浮かんでくるのは、私だけではないと思います。
当時のキーボード雑誌の、蓑輪さんへのインタビューを読んだのですが、この『AMBITIOUS』は、アメリカのスタジオで録音されたとのことで、蓑輪さん的にはもっとイントロのシンセや曲中のシンセの音がデカく鳴るようイメージしていたところ、現地のエンジニア(プロデューサー?)に、シンセ類の音量をガッツリ下げられ、意に反した仕上がりになっていたと、笑いながら怒っていました。
当時、私が「何となく分かる気がする…」と感じたことを思い出します。
さて、このシングルのB面には『DON’T CRY』というバラードが入っています。既に発売されていたアルバムの収録曲ですが、『AMBITIOUS』と一緒にアメリカのスタジオで録り直したバージョンということで、何となくカラッとした空気感に仕上がっていて、大友さんの声や各パートが生々しく聴こえるバージョンになっています。
『DON’T CRY』には、2カ所ギターの間奏があるのですが、2つ目の西山さんが弾くソロがあまりに素敵で美しいフレーズだったので、当時の私は、ダブルカセットピンポン(MTRだったかな)にて、この間奏部分だけをシンセだけでコピーして再現した記憶があります。
ギターの音は、シンセのLeadの音をディストーションで歪ませてやったと思います。
この間奏のコピーは、後からシーケンスソフトでもやった気がしますが、ギターフレーズのもっちりとした『タメ』の重要性を痛感したものでした。シーケンスで譜割りどおり打ち込んだだけでは決して出せない叙情に、奥深さを感じたものです。
ハウンドドッグが記録を打ち立てた武道館。武道館でのライブでは、演者からすると、拍手歓声が天から雨のように降ってくるらしいです。
多くのアーティストが目標としている、武道館でライブするということと、チョモランマ(エベレスト)の山頂に立つということが、記憶の中でどうしてもオーバーラップしてしまう私なのでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
