これから、DTMで作曲を始めようとするビギナーの方がいたとして、私がオススメする第一歩は、「好きな曲のバンドスコアを打ち込んでみましょう!」です。
私の場合のDTMの第一歩は、カセットテープに録りためていた頭に浮かんでいたフレーズやメロディのアイデアを、とにかく形にしたかったので、ダブルカセットピンポンやMTR録音を経て、シーケンス機能が付いたオールインワンシンセ(YAMAHA SY77)を使って完成させたかったことでした。
オールインワンシンセは厳密にはデスクトップではないのですが、DTMの前身のようなもので、1音1音ステップレコーディングしながらフレーズを組み立てる様は、今の自分と変わらぬ姿です。
ただ、バンドアンサンブルについては、当時、ド素人だったので、メロディのアイデアだけでは、なかなか曲としてはイメージ通りにはなりませんでした。
そこで、当時の好きだった曲のバンドスコアをチマチマと打ち込んで、音の重なりや、楽曲として聴かせるための技法を習得していったのでした。
打ち込んでて一番、参考になったのはドラムスとベースですね。
CDやレコードを聴いていて、意識的にドラムスとベースを聴くことはあまりなかったので、「こんな仕掛けがあったんだ…。」と感嘆したものです。
ベースの作り方次第で、部屋の床が上下するような抑揚を付けられますのでね。
あとは、コードの響きや、コード進行の流れも、とても参考になりました。セブンスの使い方とか、隠し方とか、今でも自分の曲で取り入れている手法だったりします。
昔だと、こうして、好きな曲のパートをすべて打ち込み、通しで聴いてみると、最初の感動もありますが、徐々に「これ、スーパーマーケットで鳴ってるBGMみたいだな…。」という、何となくイケてない情感に襲われたものです。
今は、無料音源やWAV貼り付けでも、それなりに雰囲気のある音が出せるので、落胆もそこそこでしょうが、かつては完全に店内BGM音のような仕上がりだったので、そこからCDやレコードの音に近づけるという、果てしなき投資の旅が始まったものです。
それはともかく、シティポップの女王、竹内まりやさんがラジオで、「曲作りって、実は多くの時間をカラオケ作りに費やしているのよね。」と言っていたのが思い出されます。
私の作業を冷静に振り返ると、DTMとしては7~8割方、カラオケ作りの作業でしたね。
なので、曲を作れる・作れないは、ひとまず置いておいても、オケを作れる作業動作をまず身に着けておくことが、後々メロディやフレーズが浮かぶようになったときに重宝すると思います。
その題材として、最適なのが、自分の好きな曲のバンドスコアになると思います。
またしかし、打ち込んでいていると、だんだんに、「バンドスコアって、結構、端折って採譜しているな…」ということに気付いてくると思います。
ちなみに、ハウンドドッグの『ff(フォルティシモ)』という、シンセフレーズで始まる曲がありますが、このシンセフレーズを完全に採譜したバンドスコアは何処にもありませんでした。
どうしても再現したかった私は、ライブビデオでの蓑輪さん(キーボーディスト)の指の動きを繰り返し再生して注目し、右手3本の指の動きを完全に盗むことができました。
とまぁ、色々な意味での学びができるので、とにかく、打ち込んで音を出してみると、次にやりたいことが見えて、浮かんでくると思います。
作曲といっても、ほぼほぼ、この打ち込み作業ばかりなので。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
